kaz68031のブログ

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読書感想 「濃姫春秋(下)」

久々のブログ更新です。

今までは別のところでやっていた読書感想をこちらでやっていきます。

 

(Amazon紹介文)
天下統一も半ばにさしかかったころ、濃姫の母方の従兄だった明智光秀の謀反による
本能寺の変」で襲われた信長は、濃姫に最後まで生き抜くことを諭して自害し果てる。
愛する人を次々と失い、最愛の夫である信長と天下布武という目的をも失った濃姫だが、信長の死後30年間を“帰蝶"として、戦乱の世を生き抜いた。
蝶のように自由に華麗に生き抜いた濃姫の一生を描く渾身の戦国絵巻。

(感想)
東京オリンピックの開会式では日本を知ってら貰う数々の趣向をこらした出し物があると思うけど、例えば人物であれば日本を象徴するのは誰だろう?
歴史上の人物からであれば、織田信長を選びたい。彼について知れば知るほど、スケールの大きさを実感する。
そんな信長という稀有な男の正室として愛し、競い、時には反発した女性の壮絶にして波乱の一生を描いた作品。

史実に忠実でありながらも、大胆な解釈による着色をどれだけ加えられるかが歴史小説の魅力。その意味おいて、本能寺の変後にも濃姫が生きているという設定は正直驚きを感じたが、彼女の目を通してその後の出来事を追いかけていくというのも面白い趣向であった。

表現方法として、
情景の説明は少なく、心情を話しに言葉よる記述で表現しているところに、この作品の特長がある。
ただし、この手法は話の流れを切らせないように展開させるには、相当の技術を必要とするだろう。

濃姫春秋」、上下巻でおよそ、1000ページ。読み応えありました。

 

濃姫春秋 下巻

濃姫春秋 下巻